アメリカのホーリー・スムート法案から2年。
今度はイギリスがカナダのオタワで帝国関税会議を開きます。
この会議で決まったのは、イギリス本国と植民地の間で関税をほぼゼロにすること。
そして、それ以外の国に対しては高い関税を課すということでした。
関税ゼロの対象となったのは、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ、アイルランド、インド、ニューファンドランド、南アフリカ連邦、南ローデシア、ビルマ、マレー半島、シンガポール、香港、エジプトなど。
実に世界の四分の一がイギリスにより囲い込まれてしまったのです。
こうした状況に、自給自足可能な国々は何とか対応します。
アメリカでは石油や石炭が取れ広大な領土を利用して自給自足。
フランスはアフリカや東南アジアの植民地を使い、オランダもインドネシアを使える。
ソ連は自給自足可能な広大な土地を持っている。
ブロック経済により経済が壊れた国々
世界各国が貿易をやめブロック経済を作ると、貿易により成り立っていた国は窮地に立たされます。
ドイツは第一次世界大戦で植民地を失っていて賠償金の支払いがある。
イタリアは資源がない。
そして、日本も生糸を売って外貨を稼ぎそれを元手に原料を買い世界に売っていたので、経済に大打撃を受けます。
こうして、ドイツ、イタリア、日本は独自の経済圏を考える必要が生まれ、ヒトラーやムソリーニの政権が誕生。
日本も大東亜共栄圏を作ることを考えはじめ、第二次世界大戦へと進んでいきます。