第二次世界大戦で、日本はアメリカに大敗します。
しかし、実はこの戦争が東南アジア諸国の独立に大きくつながりました。
戦前の欧米では人種差別が普通。美徳ですらありました。
白人にとって有色人種の国は侵略の対象でしかなく、むしろ人類の進化の自然な流れであるとさえ考えられていました。
第二次世界大戦の要因となったアメリカの排日政策も、こうした思想があったためでした。
1919年。
第一次世界大戦後のパリ講和会議で日本は国際連盟の規約に人種差別廃止条項を盛り込むことを提案します。
しかし、当時はアジアに植民地を持つ国が多く、危険思想であるとみなされます。
それから25年経ち、1945年。
ついに国連憲章に人種差別の撤廃が掲げられます。
これに貢献したのは東南アジアの人々でした。
戦後再び軍隊を送り込んだ白人諸国に対し、東南アジア諸国は激しく抵抗。
インドネシアはオランダを追い払い、ベトナムはフランスを締め出します。
もはや東南アジアを植民地にすることはできなくなっていたのです。
日本の活躍に勇気づけられた東南アジア諸国
今まで欧米の奴隷に甘んじていた彼らが立ち上がったのは日本の活躍によるものでした。
日清戦争、日露戦争、大東亜戦争と途中まで日本が白人国家を圧倒。
こうした日本の姿を見た東南アジアの国々は、白人に対する劣等感から解放されます。
事実、あるイギリス人はこんな記録を残しています。
「かつてマレー人は何を命じても“イエス・マスター”といって従った。
しかし、わずか3年半日本人と一緒にいただけで、何も言うことを聞かなくなってしまった。」
ただ、フィリピンだけは最後に日本の負け戦を見ていました。
そのため、英語が普及していて宗教もキリスト教でありながら、未だに経済発展が遅れています。
他の国では日本に学ぼうという意識が強かったのに、フィリピンではそうした意識になりにくかったのです。