ミッドウェー海戦で敗れた日本。
これにより、日本の航空部隊は危機に陥ります。
それまで、毎年数十人しか飛行士を育ててなかった日本では、ミッドウェー海戦で多くの飛行士を失います。
加えて、当時は車も普及していない時代。
機械に慣れている人間がほとんどおらず、飛行士の育成が思うようにいかなくなります。
さらに日本にもう一つの悲劇が襲います!!
ミッドウェー海戦と同時期に行われたアリューシャン列島作戦で、アメリカがゼロ戦をほぼ無傷で手に入れたのです。
それまで、神がかり的な活躍を見せたゼロ戦。
ゼロ戦により多くの戦闘機を撃墜し制空権を握っていましたが、アメリカがこれを徹底的に研究し、ゼロ戦の優位は失われてしまいます。
戦闘機と飛行士の不利から生まれた特攻隊
戦闘で不利を強いられるようになると神風特攻隊が現れます。
相手を撃墜するほどの飛行性能も技術もないから、飛行機自体を爆弾として相手に突っ込むというわけです。
神風特攻隊が初めて現れたのはフィリピンのレイテ湾。
その後、沖縄戦で大量の特攻隊が出撃します。
沖縄戦で日本軍が失った飛行機は2800機。
それに対し、アメリカ軍は戦艦10隻、空母9隻、重巡洋艦3隻、軽巡洋艦2隻、駆逐艦118隻、その他40隻でした。
特攻隊の攻撃は空中だけでなく、水中や水上でも行われ、ついに史上最大の戦艦「大和」にも沖縄への特攻命令が下ります。
「大和」と連合艦隊の9隻は航空機の援護もなく、帰還用の重油も持たず、アメリカ軍に包囲されている沖縄を救いに向かいます。
しかし、すでに制空権が戦闘の勝敗を決する時代。
「大和」はアメリカ軍の猛攻を受けて大爆発を起こして沈没します。