通州での虐殺が行われた一方、上海でも日本人に危機が迫っていました。
当時の上海には居留民保護のために日本の海軍陸戦隊が滞在していました。
陸戦隊といっても本格的な装備は持っておらず、上海に住む日本人を保護するための4千人程度の部隊でした。
これに対して中国の国民政府軍・蒋介石が戦闘を仕掛けてきます。
軍の規模はなんと5万。
10倍以上の開きがありました。
蒋介石の非道な作戦
第二次上海事変は日本が侵略したというような話になっていますが、これは通州事件と同じように「敗戦国=悪」という図式から印象操作された結果。
事実は大きく違いました。
排日・反日を政治に利用していた中国。
蒋介石はそれをさらに利用しようと考えます。
まず狙ったのが、「日本が中国を蹂躙している」というイメージを作り、国際世論の同情を集めること。
そこで、アメリカから提供された戦闘機で上海を爆破。
中国人を中心とした民間人がいるホテルや避難所を次々と攻撃していきます。
しかも、爆破前には日本総領事館と商社の電話線を遮断。
道路も全て封鎖して一般人を閉じ込めていました。
この結果、3600人もの死傷者がでました。
蒋介石の攻撃が始まると、海軍陸戦隊だけでは日本人を守ることができません。
そこで日本は急遽、陸軍を送ることを決めます。
そこには、通州事件の惨劇を二度と繰り返してはならないという思いがありました。
上海では中国軍が入念な準備を終えていました。
トーチカや機関銃陣地などを配備し、救援に来た日本軍を殲滅しようとしたのです。
実はこれこそが蒋介石の作戦のメインでした。
周到に用意を進めてきた中国軍に対し、日本軍は多数の死傷者をだしてしまいます。
このときの、日本のミスをあげるとすれば、それまで諜報活動をおろそかにしていたこと。
上海に日本を迎え撃つ陣地を準備していたことを事前に知らなかったことが、被害を大きくしてしまったのです。
それにしても、「敗戦国=悪」という図式から第二次世界大戦は何もかも日本のせいになっていますが、戦争のために無差別爆撃をやったであろう蒋介石についても、もう少し追及されてもいいのではないでしょうか・・・。