曹洞宗、臨済宗、黄檗宗。どれも禅宗だけど何が違うの??

はじめに

「ZEN」という言葉が国際的な標準語として浸透しているように、仏教の瞑想法である座禅は多くの人に知られています。

そんな座禅を修行として行う仏教の宗派を総称して、「禅宗」と呼んでいます。

鎌倉時代。

禅宗は質実剛健を旨とする武士階層に熱烈に受け入れられたことで盛んになりました。

それにより、思想的な部分だけでなく、文化面においても日本の歴史に多大な影響を与えてきました。

 

禅宗のなかには、いくつもの宗派があり、こまかいスタイルの違いなどがあります。

ここでは、そんな禅宗の代表的な三宗派についてみていきましょう。

ストイックに座禅「曹洞宗」

鎌倉時代、道元禅師によってもたらされた曹洞宗。

福井県の永平寺、横浜の総持寺を大本山としています。

修行は「只管打坐(しかんたざ)」といって、ひたすらに座禅を行うことを重視しています。

曹洞宗では、座禅のときは壁側を向いて行います。

これは禅宗の始祖である達磨大師が岩壁に向かって九年間も座り続けたという伝説に由来しているといいます。

 

仏教の修行の最終的な目標は「悟りを得る」ことにありますが、曹洞宗では座禅を行う姿そのものがすでに「仏」であると解釈しています。

つまり、「悟りを得よう」という思いまでをも雑念として、最初から仏の立場に立つことが大きな特徴です。

ひたすらもくもくと修行に打ち込む、一際ストイックなそのスタイルは「黙照禅」と呼ばれています。

互いに切磋琢磨「臨済宗」

栄西禅師によってもたらされた臨済宗。

多くの流派が並立しながら現代にまで伝わっています。

座禅では僧侶たちが向かい合うようにして居並びますが、これはお互いを励ましあって修行をするという意味があるといいます。

また、「公案」と呼ばれるいわゆる「禅問答」を修行の一環として行うことも大きな特徴です。

これは古い名僧たちの逸話をもとにした謎掛けの体裁であり、出題と回答には形式があるものの、それらを考究する過程をもって悟りへと近付いていくことを目的としています。

互いに切磋琢磨しながら修行を進めていく臨済宗のスタイルは「看話禅(かんなぜん)」と呼ばれ、自己の内面への問いかけを続けて自分自身を高めていきます。

中国風スタイル「黄檗宗」

黄檗宗(おうばくしゅう)は江戸時代の初め頃、中国(明)の隠元禅師によって創始されました。

基本的には臨済禅の系譜を引く宗派ですが、ほかに天台宗や華厳宗、浄土思想などの影響を受けた明代の中国における禅宗の特色をもっています。

日本の大本山は京都の萬福寺で、中国風のスタイルを踏襲した禅宗として知られています。

たとえばお経も「唐韻」という古い中国語の発音で読み、「南無阿弥陀仏」も「ナムオミトフ」と聞こえる独特のものとなります。

また、中華風の精進料理である「普茶料理」も特徴的で、食文化のうえでも日本に大きなインパクトを与えた宗派です。