海軍士官の食事は豪華だった!!その理由は??

はじめに

海軍の食事、といえば「カレー」がとても有名です。

曜日の感覚が狂いやすい洋上勤務において、毎週金曜日にカレーを出すことで一週間という期間を感じる目安にしたともいわれ、現代の海上自衛隊でもこの「金曜カレー」の伝統を引き継いでいます。

また、平時における海軍士官の食事内容の一例を見ると、とても豪華なことに驚かされます。

海軍の調理テキストには各種の洋食レシピが記載され、フルコースメニューまであります。

実はこれには海軍特有の理由がありました。

士官と下士官、兵卒は食事内容が違った

旧軍での階級は大きく兵・下士官・士官に分類されます。

士官:「将校」とも呼ばれ、指揮官となる階級の高い人たち
下士官:兵と士官の間を取りもつ中間的な役割
兵:一般の兵卒のこと

厳格な階級社会であった軍隊内では上下の別は徹底しており、士官と以下の階級では食事の内容にも大きな差がありました。

ただし、下士官と兵の食事は軍隊からの支給品として無料で保証されており、士官の食事代は基本的に自腹で、給与天引きとなるケースが多かったとされています。

食事をとる部屋も階級ごとに定められており、これは各役職におけるけじめと、馴れ合いを避けるための措置でもあったといいます。

また、士官は個人やグループで専属の調理師を雇うことができたため、好みの料理を作らせて味わうことも可能でした。

英国式海軍制を導入

旧日本海軍は英国式海軍制を導入していました。

もともとイギリスでは士官になるのは貴族。

一方、下士官や兵になるのは一般市民でした。

そのため、士官は実費でフルコースを食べることができ、それができない下士官や兵には食事が与えられていました。

旧海軍には、もとの身分の差があまりありませんでしたが、イギリスの形式にならい士官の食事が豪華になったようです。

海軍士官の食事が豪華だったもう一つのワケ

軍人でありながら豪華なフルコースに舌鼓を打っている、と時に批判的な意見が出される海軍士官の食事ですが、これには単純な贅沢ではない理由がありました。

公海上の船舶・艦艇はその船籍の国家の領土と同等の扱いを受けます。

また、平時には外国の港に寄港したり海外施設を艦内に迎えたりすることもありました。

そのため海軍士官は、「外交官」としての素養も必要とされ、テーブルマナーの習得は必須のものでした。

海軍士官は国の代表として、食事についても鋭敏な感覚を養っていたのです。