女性嫌い??『徒然草』からつかむ兼行法師の人物像。

<出典:wikipedia

徒然草

著者:兼好法師
成立:1331年
形式:随筆

『徒然草』は、兼好法師が日々感じ考えたことをつづったもので、日本三代随筆の一つ。

序段に書かれた次の文章は、よく知られています。

つれづれなるままに、日暮らし硯(すずり)にむかひて、心にうつりゆくよしなし事を、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ

【意味】
これといってすることもなく、手持無沙汰なのにまかせて、一日中、硯に向かって
心に浮かんでは消えることを、とりとめもなく書きつけていると、異常なほど狂ったような気分になるものだ

 

『徒然草』の内容は、人生観、友情論、女性観、失敗談、批評、無常観など、
幅広い分野にわたって記されています。

兼好法師は鎌倉後期の歌人で出家しているわりに柔軟な人物です。

『徒然草』を読むと、その人となりが浮かんできて、なかなかに面白いものです。




『徒然草』から分かる兼好法師の人柄

世は定めなきこそ、いみじけれ
(7段)

【意味】
この世は無常だからこそ素晴らしい

僧であるから、世の無常をとくのは普通のことですが、ここに説教臭さはありません。

兼好法師は、無常ということを肯定的に捉えて、日々、生活していたのでしょう。

百薬の長とはいへど、万(よろず)の病は酒よりこそおこれ。憂へを忘るといへど、酔ひたる人ぞ、過ぎにし憂さをも思い出でて泣くめる。

【意味】
酒は百薬の長とはいうが、万病は酒から起こる。憂いを忘れるというものの、酔った人は過去にあった辛いことを思い出して泣くようである。

上戸はをかしく、罪ゆるさるゝ者なり

【意味】
酒飲みはおもしろく、咎められるべきではない

下戸ならぬこそ男はよけれ

【意味】
まるきり飲めないわけではない、というくらいが男としては調度いい

 

兼好法師のお酒に対する捉え方も面白い。

出家した身でありながらお酒を否定はしておらず、お酒の効用を認め、酒飲みを擁護までしています。




女性には厳しい兼好法師

酒飲みに優しいのに、女性には厳しい。

『徒然草』の中では、兼好法師の人間臭さも味わうことができます。

すなほならずして、拙きものは女なり

【意味】
素直でなく、至らないのが女である

もし賢女あらば、それもものうとく、すさまじかりなん

【意味】
もし賢い女がいるとしたら、それも親しみがもてず、うとましいことだろう

「なら、どうしたらいいんだ!!!」

思わず叫びたくなるような内容です(笑)

兼好法師は、別々に暮らしてときどき女のところに通う方が長続きすると言っており、自分を束縛する家族という存在が好きではなかったのかもしれません。